マルチエージェントシステムは、 多数の自律的に行動するエージェントから構成されるシステムです。 それぞれのエージェントは自分の環境を知覚し、 自分の目標を達成するように行動をとります。 エージェントを集中的に管理するものは存在しません。
システム全体の振る舞いは、 エージェント同士が相互に作用することによって決定されます。 また、この振る舞いは各エージェントの行動決定に影響を及ぼします。 エージェントたちはこのフィードバックから、 自分の行動を変化させなければなりません。
渡辺研究室ではマルチエージェントシステムについて次のような研究を行っています。
エージェントの自律性、環境への適応能力を実現する上で、 学習システムはその中核を成す重要な要素です。 特に、エージェントが選択した行動に対して 報酬と呼ばれる強化信号を与えることによって学習が行われる 強化学習と呼ばれる学習システムに関する研究が進められています。
本研究室では、強化学習の一手法であるクラシファイアシステムを対象として、 以下のような研究を行っています。
生態系や社会システムのシミュレーションにおいて、マルチエージェントシステ ムを用いる方法が注目されています。これはシステムを構成する各要素をエージェ ントによってモデル化し、エージェントの集合によってシステム全体のモデルを 構成します。
エージェントを用いたモデルは、従来の方程式を用いたモデルに比べて以下のよ うな特徴があります。
しかし、その方法論はまだ確立されおらず、実際に応用されていません。 大きな問題点はモデルの記述度が高いがゆえに、 設計者が自分の都合に合わせて作り込めてしまうことです。 これを解消しなければ信頼性を高めることができません。
渡辺研究室では、シミュレーションの方法論の構築と、 モデルの妥当性を示す方法に重点をおいています。 そこでモデルの客観的な評価指標を提案し、 一般的なモデル構築に関する研究を行っています。
マルチエージェントシステムは外部からの制御がなくても、 個々のエージェントが自律的に行動することによって、 全体としての目標を達成します。 この仕組みをスケジューリング問題や、 タスク・資源割り当て問題などの組合せ問題の解決、 パターン認識に応用する試みがなされています。
自律的なエージェントが分散的に問題を解決する利点として以下のことが挙げられます。
渡辺研究室では、エージェントが集団としてより効果的に問題を解決するための 相互作用の方法や、多くの問題を汎用的に扱うためのエージェントの設計手法に ついての研究を行っています。
調布祭の研究室公開で用いたパネルです。